コンポジットレジン修復で使用する器具について
コンポジットレジン修復で使う器具について
コンポジットレジン修復の各処置で使われる器具をご紹介します
1.ベベル(窩縁斜面)付与
鋳造冠の支台歯形成における歯頸部辺縁形態のひとつで、修復物のフィニッシュラインを付与します。
実際に使うのは5倍速ハンドピースを付けたモーターにカーバイトバーでラウンドタイプを使います。
2.遊離エナメル質の除去
エナメル質自体は健康であっても、その基底部で健康な象牙質の支持が失われたエナメル質を遊離エナメル質と言います
遊離エナメル質は、外部からの力に抵抗力がなくきわめて脆く簡単に壊れてしまう。なので修復する前に遊離エナメル質を除去する必要があります
通常使うのはスーパーファインのダイヤモンドバー、
テーパータイプが良い場合はSF101
ラウンドタイプが良い場合はSF440
3.接着
レジン接着処理には、エッチング→プライミング→ボンディングが必要です。
しかし技術の進歩で、すべての工程が1つの液ですむ1ステップボンディングと言われるボンディングシステムや、プライミング時に一緒にエッジングまで済ましてしまい、ボンディング剤と2工程で済む2ステップボンディングがあります。
- エッチング
エナメル質の被着歯面の改質(清掃、濡れ性向上、極性化)をおこない、この後ボンディング剤を塗布します。
GCエッチャント
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1ステップボンディングシステム
エッチング、プライミング、ボンディングを1つにした1ステップシステム
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2ステップボンディングシステム
プライマーとボンディングのセルフエッチングタイプのボンディングシステム
4.光重合
光重合とはレジンを可視光線を照射することにより硬化させること
長所としては
(1)ワンペーストタイプであるため練和時の気泡の混入が少ない。
(2)光照射するまで硬化しないので填塞操作に時間がかけられ、複雑な形態も付与することができる。
(2) 機械的強度が高い。
(3) 即日研磨が可能である。
(4) 修復後の変色が少ない。
(5) 積層填塞に有利である。
(6) 多数歯修復もほぼ同時に行える。
(7) 光照射すれば急速に重合硬化する。
(8) 多数の色調があり、歯の色調に合わせやすい。
(9) 材料の無駄がない。
1)光重合器
VALO GRANDの光重合器は直径約12mmのレンズは、約10mmの臼歯部へもより効率的に光照射可能となるよう設計されてい
Xライト プラスはVALOと同じく3200mWのハイパワーで、3秒照射で4㎜深度まで完全硬化できます。
- 流動性の違いによりレジンを使い分けます。高流動性の場合窩洞内に流し込み、低流動の場合は盛り上げます
ビューティフルフロープラス X A1タイプ
もしくは色指定が必要のないレジンもあります。
ビューティフィル ユニシェード フロー
5.最終研磨
光重合型コンポジットレジンを充填器で充填した後、光照射し硬化させた表面には、大小さまざまな凸凹が存在している。この状態は非常に舌感も悪くてプラークも付着しやすく、なにより本来歯牙が有する自然な形態や表面性状を再現できているとは言いがたいので研磨が必要です。
順番としては
(1)番目の荒いカーバイトバーで平らにしあげます
(2)番目の細かいカーバイトバーで仕上げます。
(3)さらにシリコンポイントを使用し細かく仕上げます。
(4)探針を使用し段差がないかチェックをします
・松風CRポリッシングキット、歯科充填用コンポジットレジンの形態修整及び仕上げ研磨用のバーセットになっているので、これ一つで最終研磨に対応できます。