SRPに必要な器具について

SRP処置の流れと必要な器具について

SRPについては歯科処置セミナーで何度か弊社ではセミナーで行わせていただいております。しかし器具の種類がたくさんありすぎてどれを購入すればいいのか迷われている先生も多いと思われます。

そんな先生方のために器具選定のお役に立てれば幸いです。

1.SRPとは?

SRP は,スケーリング(scaling)とルートプレーニング(root planing)を合わせた用語の略号です。
SRP は,超音波スケーラーとハンドインスツルメントの併用により最良の結果が達成できるとされています。
今回は,SRPに使用する器具について実際医院で行う治療の流れにそって説明してきます。

2. あった方が良い機械

2.1 歯科ユニット

くわしくはこちらの記事をご参考ください。

 

2.2 マイクロスコープ

ライカ M320-V

クロステックPRIMA

その他として

・ペントロンジャパン

・Ciメディカル

とあります。デモもしくは詳しい説明は弊社にお聞きください。

3. 検査

3.1 レントゲン検査

RayVisionの照射機

片手で持てる照射機がお勧め

HDI‐1000センサー

サイズは小児用サイズ(1.5)がお勧め

撮影時には撮影者をX線から守るためにレントゲン用のグローブも必要です

3.2 プロービング検査

ペリオプローブ

歯周疾患の進行を観察するため、歯周ポケットの深さを測定するために用います。
使い方は先端を歯周ポケットに差し込み、ポケットの深さを測定します。おすすめは先端が3-3-3-3の#7のタイプです。

ファーケーションプローブ

 

根分岐部にプロービングを行う時は,先端が牛角状になっているファーケーションプローブを用います.下顎は頰舌側の2方向,上顎は頰側・口蓋側近心・口蓋側遠心の3方向からプローブを挿入していきます

4 局所麻酔

全身麻酔下であっても口腔内の手術刺激が加わる前に局所麻酔を実施すれば、疼痛を効果的に緩和出来、吸入麻酔薬の要求量や術後の鎮痛剤の用量を減らせます。

・ブビバカインなど

5 スケーリング

5.1 超音波スケーラー

キャビトロン

 超音波スケーラーは強固な歯石が多量に付着している場合ファーストチョイスとなります。
 主に多量に付着した歯肉縁上歯石の大雑把なスケーリング(グロス・スケーリング)や,タバコのヤニに代表されるステインの除去に使用されます。
 迅速なスケーリングが可能なため,頻用されてきた。しかし歯肉縁下を含むSRPはグレイシーキュレットを使用し,縁上・縁下で器具を使い分けています。

5.2 グレイシーキュレット

1930 年代後半にグレーシー博士が考案したオリジナルのグレーシータイプは,7対の左右対称のキュレットが1組となっており,カッティングエッジは#1〜#14まで番号が付与されています。


 アメリカンイーグル

 

 

選ぶポイントととして、レギュラーサイズミニサイズをそろえた方が良いようです。

ミニサイズは根面の狭くて深いポケット,根分岐部病変や隅角部へ適合を考えて開発された。さらにブレードの幅を細くして,歯周組織を強く押し広げることなく挿入でき,歯肉への負担を軽減するようにデザインされています。

GA 1-2とGA3-4 のレギュラーと幅の狭いアクセスタイプをそろえた方が無難です。

 6. ポリッシング

歯の表面がなめらかになるよう整えます。これは単なる美容目的ではなく、研磨することでステインを除去して、輝きとツヤのある歯に仕上げるものです。研磨をすることで、歯の表面のわずかな段差やざらつきをなめらかにし、歯垢(プラーク)の蓄積を防ぎます。

歯科ユニットもしくは治療用単体モーターにコントラHPを付けて使用します

メルサージュブラシ

 

メルサージュカップ

プロサージュ(フッ素なし)

 

 7. 歯肉整形(フラップ整形)

メス

No15 もしくは No15Cあたりが便利そうです

メスハンドル

電気メス

歯肉の退縮はありますが止血をしながら切開できるので大変便利です。

ピンセット

おすすめは無鈎タイプで直と曲2種類

8.その他

バイキング

CAタイプのダイヤモンドバーで根分岐部へSRPを行いたいときに便利そうです。

 

ミラーとミラーハンドル

 

 

一見して見づらい、遠心側や口蓋側側や舌側を見るのにミラーがあったほうが便利です。